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今まで出会った女性たち・相談例

*ここに書かれているのは、本人の特定ができないようにアレンジしてあります。

あきこさん --- その他

あるとき、50代の女性がいらした。ずっと独身で同じ仕事をしてきたが、最近すごく疲れるようになり、土日はほとんど寝ていて外出しないという。掃除もしないし、食事もなかなかとれないという。一人暮らしだから、生活が荒れているようだ。日曜日の夜は暗い気持ちになり、ときどきこのまま死んでしまいたいと思うという。
見るからに疲れた表情、覇気がないし、話すのもやっととい感じだ。話を聞いていると、最近失恋をしたという。ここ数年付き合っていた、彼から別れ話がでて、つらくてしようがないという。男性には妻も子どももいる。この数年、不倫ではあるが、彼との逢瀬は楽しい幸福な時間だっと言う。それが今は・・・。いつかはこうなるとわかっていたけど、絶望しているという。友だちに相談したら、「時間が解決するから」と言われたが、そんな簡単なものではない。さみしい、辛い状態がしみじみ語られ、切ない。50歳過ぎた女、フランスでは「女性は50歳からが美しい」と言われるらしいが、日本ではどうか。昔だとさしずめ「オールドミス」「行き遅れ」と言われ、もう女性としての価値がないように揶揄された。女性は若く美しいほうがいい、それが日本の女性に対する美意識であり、常識だ。だから、50歳になれば、もう恋愛の対象にはなりえない。しかし、たまたま彼女は心を許せるパートナーに出会った。そして別れを告げられた。
心療内科を紹介した。薬を処方してもらい飲み始めた。カラダを休めること、できることなら長期で仕事を休むことを提案した。彼女は一人暮らし、仕事がなくなればとたんに今後の生活のめどがたたない苦境に陥る。何回くらい通ってくれただろうか。カウンセリングルームで軽い発作を起こしたことがあった。布団の上に横になってもらって、頓服を飲んでもらい、その日はかえっていただいた。そのあと何度か来られたが、なかなか症状は改善しなかった。足が遠のいた。
彼女はその後どうしただろうか。ずっと気になっているおひとりである。